せせらぎ静かに 時を映して
人々の灯りを乗せて
街の音は遠く 彼方に朧
夏の雪華(せっか)に 春の落葉
記憶は全てを歪めてく
彷徨う精神(こころ)を優しく包むセレナーデ
深山(みやま)に堕ちゆく名も無きほうき星
傷ついた頃の記憶もそのままでいい
あなたが唄う子守唄を聞いて
泡沫(うたかた)の夢の飛び交う水辺
人の儚き夢の跡地
昼の月華(げっか)に 逆さに廻る
時計の針刺す淫の香り
籠女(かごめ)を彼方に解き放つ
愛する者を選び 震えるワルキューレ
揺らめく炎を涙で消さないで
佇(たたず)む夜空を、瞳の奥に映し
・その身も心も横たえて
・私の唄を思い出して
消えゆく運命の想いを紡ぐ語り部
どうか私がいた事を伝えて
愛した人の許へと逝くけれど
どうか悲しみを越えて生きて